今回は「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の、あらすじや見どころを紹介します。ネタバレを含むので、ご注意ください。
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の作品情報
上映日 | 2009年7月15日 |
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上映時間 | 153分 |
製作国 | イギリス、アメリカ |
監督 | デヴィッド・イェーツ |
脚本 | スティーヴ・クローヴス/td> |
キャスト | ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリントなど |
映画賞 | MTVムービー・アワード 悪役賞 |
原作 | 『ハリー・ポッターと謎のプリンス 上・下』 |
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」は、2005年に発売されたJ.K.ローリング著『ハリー・ポッターと謎のプリンス 上・下』を映画化した作品です。
『ハリー・ポッターと謎のプリンス 上・下』は、2008年の時点で合わせて212万部発行されました。児童書は、2万部売れればベストセラーとされることもあるため、驚異的な人気だということがわかります。
そして、2009年に映画化され、日本では2009年の7月15日に公開されました。
映画史に残る大ヒットシリーズとなった「ハリー・ポッター」は全8作となっており、「ファンタスティック・ビースト」シリーズがスピンオフとして続いています。
監督のデヴィッド・イェーツはイギリス出身で、「ハリー・ポッター」シリーズの5~8作目、そして「ファンタスティック・ビースト」シリーズの監督も務めています。
物語の舞台は、1996年のイギリスです。普通の男の子だと思っていたハリー・ポッターが、魔法使いであることを知り、ホグワーツ魔法魔術学校に入学しました。
ホグワーツでの6年目を迎え、ヴォルデモートの復活が公となった中、ドラコ・マルフォイが新たな敵となります。
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登場人物紹介
ハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)
ハリー・ポッターは、赤ちゃんのころに親をなくした魔法使いの少年です。闇の魔法使いヴォルデモート卿により、両親の命を奪われましたが、その際ハリーだけが攻撃から生き残りました。
その時に受けた額の傷が、ハリーのトレードマークとなっています。両親の死後は、いとこのダーズリー一家と暮らしていましたが、11歳の誕生日を期にホグワーツ魔法魔術学校へ入学しました。
前作「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」で、唯一の家族(血縁関係はないが、名付け親)であるシリウス・ブラックが殺されてしまいました。
ハリー役のダニエル・ラドクリフは、ロンドン出身の俳優です。「ハリー・ポッター」出演以前から、子役としてドラマや映画に出演していました。
ダニエルのプロフィールについては、こちらをご覧ください。
ロン・ウィーズリー(ルパート・グリント)
ロン・ウィーズリーは、ハリーの友達で同じグリフィンドール生です。明るく少しおとぼけなキャラクターで、いつも友達に囲まれているような男の子です。
ウィーズリー家は、一家全員が純血の魔法使いです。7人兄弟の5番目で、兄弟全員が代々グリフィンドール生です。3作目「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」で、ロンが13年間飼っていたネズミのスキャバーズが、ピーター・ペティグリューという魔法使いだとわかりました。
ペティグリューは、隠れていたハリーの両親の居場所をヴォルデモートに教えた、裏切り者です。
ロンは、イギリスの俳優であるルパート・グリントが演じました。もともと「ハリー・ポッター」の大ファンで、演技経験なしでオーディションに合格しました。
最近では、「Snatch」や「The ABC Murders」などのテレビドラマで活躍しています。
ルパートのプロフィールについては、こちらをご覧ください。
ハーマイオニー・グレンジャー(エマ・ワトソン)
ハーマイオニーは、ハリー、ロンの同級生です。両親とも非魔法使い(マグル)でありながら、魔力を持っています。
勉強が大好きで、その豊富な知識でいつも問題を解決します。ハキハキした性格から、周りの男の子を少し圧倒することもありますが、繊細な一面も持ちあわせています。
ハーマイオニーを演じたのは、イギリスの女優であるエマ・ワトソンです。イギリス人ですが、実は生まれはフランスです。
これまで数え切れないほどの賞を受賞、ノミネートされています。最近では、「美女と野獣」(2017)でのベル役で、歌を披露し話題となりました。
エマ・ワトソンのプロフィールについては、こちらをご覧ください。
ドラコ・マルフォイ(トム・フェルトン)
ドラコ・マルフォイは、ハリーの同級生でスリザリンの生徒です。代々純血の家系で、父のルシウスはデスイーターです。母のナルシッサは、デスイーターであるベラトリックス・レストレンジの妹です。
両親ゆずりの純血主義者で、とてもプライドが高いです。しかし、実は非常に臆病な性格をしています。入学当初からハリーとは犬猿の仲で、事あるごとに張り合ってきました。
前作の「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」で、父ルシウスは逮捕されました。本作ではヴォルデモートに選ばれ、ヴォルデモートからの任務を遂行しようとします。
ドラコ役は、イギリス出身のトム・フェルトンが演じています。トムは「ハリー・ポッター」シリーズ出演前から演技経験があり、最初のオーディションでは主役のハリー役を受けていました。
トムはドラコ役のために、10年間髪をブリーチして金髪を保ち、日焼けも禁止されていそうです。「ハリー・ポッター」シリーズ以外にも、「猿の惑星 創世記」(2011)などに出演しています。
トムのプロフィールについては、こちらをご覧ください。
セブルス・スネイプ(アラン・リックマン)
セブルス・スネイプは、ホグワーツの先生で闇の魔術に対する防衛術を担当しています。もともと魔法薬学に精通しており、学生時代から得意な分野でした。
元デスイーターですが、ダンブルドアのおかげで教師として働いています。謎が多い人物ですが、学生時代にハリーの父ジェームズやシリウスらにいじめられていたことが、前作で明らかになりました。
スネイプ役は、イギリスの俳優アラン・リックマンが演じています。俳優の前はグラフィックデザイナーとして働いており、仲間とともにデザイン事務所も立ち上げています。
26歳で演劇学校に通い、「ダイ・ハード」(1988)で映画デビューをしました。「ラブ・アクチュアリー」(2003)や「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」(2007)などでも有名です。
アランは2016年の1月14日に、すい臓がんのため69歳で亡くなりました。アランのプロフィールについては、こちらをご覧ください。
アルバス・ダンブルドア(マイケル・ガンボン)
アルバス・ダンブルドアは、ハリーらが通うホグワーツ魔法魔術学校の校長先生です。もっとも偉大な魔法使いと言われています。
第2作目の時点では、推定115歳です。知恵と思いやりをかね備えた、チャーミングなキャラクターとして描かれています。
ダンブルドアを演じたのは、アイルランド出身の俳優マイケル・ガンボンです。15歳で学校を離れ、機械製造の仕事をしていました。
19歳で演技に目覚め、24歳の時に劇団に入ろうと履歴書を送りますが、キャリアがなかったため嘘の内容を書きました。
そこからキャリアが始まり、「英国王のスピーチ」(2010)など多くの映画に出演しています。
2015年に、記憶力の低下のため舞台からの引退を発表しました。映画などの映像作品には、現在も出演しています。
マイケルのプロフィールについては、こちらをご覧ください。
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のあらすじ
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のあらすじ(ストーリー)を結末まで解説しています。
この先、ネタバレを含んでいるため、ご注意ください。
(ネタバレの箇所は赤文字で表記しています。)
破れぬ誓いを立てる
1人駅で新聞を読んでいたハリーの前に、突然ダンブルドアが現れ、バドリーババートンという村に連れて行かれます。ある家の中に入ると、そこにはソファーに化けたホラス・スラグホーンがいました。
スラグホーンはホグワーツの元教師で、デスイーター(ヴォルデモートの手下)の勧誘から逃げ回っていました。
スラグホーンは優秀な学生が好きで、これまで育てた生徒の写真を「コレクション」として飾っていました。そんなスラグホーンに有名なハリーを会わせ、ホグワーツにまた戻りたいと思わせる作戦です。ダンブルドアの作戦通り、スラグホーンはホグワーツに戻ることを約束しました。
同じ頃、スネイプの元をドラコ・マルフォイの母ナルシッサと、デスイーターのベラトリックス・レストレンジが訪れていました。
ドラコはヴォルデモートから何らかの命令を受けていました。万が一失敗した場合、ドラコが殺されてしまうのではとナルシッサは心配し、スネイプに助けを求めにきたのです。
スネイプは長年ホグワーツで教師をしてきましたが、実はデスイーターたちと繋がっており、ドラコに危険が及ばぬよう破れぬ誓いを立てました。
別の日、ダイアゴン横丁にいたハリー、ロン、ハーマイオニーは、人目を避けながら歩くドラコとナルシッサを目にします。
あとをつけると、2人は家具屋のボージン&バークスに入って行きました。そこでドラコは、なぜかキャビネットを熱心に見ていました。
スラグホーンとヴォルデモートの関係
新学期が始まると、ハリーはスラグホーン先生の魔法薬学の授業を受けることになります。
授業では、「生けるしかばね」の薬をうまく調合できた生徒に、幸運の液体「フェリックス・フェリシス」が与えられることになりました。
生徒たちが調合に苦戦する中、ハリーがたまたま選んだ教科書には調合のコツが書き込んであり、完璧に調合することができました。
見事フェリックス・フェリシスを手にしたハリーは、スラグホーンのお気に入りとなりました。
その日の夜、校長室に呼ばれ、ダンブルドアが初めてトム・リドル(ヴォルデモート)に会った日の記憶をみてほしいと言われます。
トム・リドルは孤児院にいる、強い魔力を持った子供でした。周りの子供たちからいじめられていたため、魔法で仕返しをして周りを怖がらせていました。
また、トム・リドルがホグワーツの生徒だった頃、スラグホーン先生と仲が良かったことを教えられます。そのため、スラグホーン先生はトム・リドルについての重要な情報を持っているのです。
しかし、簡単には教えてくれません。そこで、情報を聞き出すためにハリーがスラグホーン先生にとり入る、という作戦を頼まれました。
ハリーは、スラグホーン先生の授業で役に立った教科書に夢中になり、四六時中読むようになりました。
そこには書き込みをした人のオリジナルの呪文なども書かれており、持ち主の名前は「半純血のプリンス」と書かれていました。
呪いのネックレス、毒入りの酒
ハリー、ロン、ハーマイオニーは散歩中、三本のほうきというパブに向かうスラグホーン先生を見かけます。
ダンブルドアの作戦を実行するため、ハリーはあとを追ってパブに入ります。中では、1人でいるドラコを見かけました。ハリーとハーマイオニーは、先生からクリスマスパーティーに誘われます。
パブからの帰り道、前を歩いていたケイティ・ベルが突然痙攣(けいれん)を起こし、空に舞い上がって気を失ってしまいます。
ケイティの側には包みに入ったネックレスが落ちており、それに触ったことが原因でした。
ケイティと一緒にいた生徒によると、ケイティは人に頼まれてネックレスをダンブルドアに届けるつもりだったそうです。
マクゴナガル先生とスネイプ先生がネックレスを調べると、呪いがかけられていたことがわかります。ハリーはとっさにドラコのしわざだと思い、先生たちに伝えますが証拠もないのに疑うべきではないと、スネイプに諭されます。
スラグホーン先生のクリスマスパーティーの日、ハリーのところにスネイプがやってきて、ダンブルドアは旅に出て新学期まで戻らないと告げられます。
パーティーの最中、廊下でコソコソしていたドラコがフィルチに捕まえられてきましたが、居合わせたスネイプが引き受けて連れて行きました。
ハリーがあとをつけると、スネイプとドラコが人目を避けて話す様子を見かけます。スネイプは、ドラコを守ると破れぬ誓いを立てたのだから、ヘマをするなと話していました。
クリスマス休暇中、騎士団のメンバーがウィーズリー家に集まります。ハリーは破れぬ誓いのことを報告します。ロンの父アーサーによると、家具屋でドラコがみていたのは、姿をくらますキャビネットでした。
姿をくらますキャビネットは、中に入ると数時間姿を消すことができ、別のキャビネットがあるところに自由に移動ができるというものです。
以前ヴォルデモートが権威を振るった時代に流行しましたが、キャビネットが気まぐれで、しっかり機能しない場合もあるそうです。
新学期が始まると、学校に戻ったダンブルドアに再びトム・リドルの記憶をみせられます。
スラグホーン先生とトムが話している記憶で、トムはある呪文について質問をします。すると、スラグホーン先生は怒ってトムを追い出してしまいました。
この記憶は持ち主であるスラグホーン先生によって書き換えられており、トムが何の呪文について聞いたかがわからなくなっていました。
ハリーは呪文を聞き出すため、トムと同じようにスラグホーン先生に質問をしてみますが、失敗をしてダンブルドアの差し金だとバレてしまいました。
怒ったスラグホーン先生は、ハリーと話すことを避けます。
その夜、偶然ロンが惚れ薬を飲んでしまい、治療薬を作ってもらうことを口実にスラグホーン先生のところに連れて行きます。
治療薬が効いてロンは正気に戻りました。気つけに何か飲もうと、スラグホーン先生は人に送る予定だったはちみつ酒を用意します。
一足先にはちみつ酒を飲んだロンは、突然倒れて気絶し、危うく死んでしまうところでした。
なんとか一命を取り留めましたが、スラグホーン先生が持っていたはちみつ酒は、ダンブルドアへのプレゼントとして用意していたものでした。
半純血のプリンスの虜に
ハリーは、校内を1人で歩いているドラコを見かけ、あとをつけます。ドラコは必要の部屋に入ったため、ハリーは見失ってしまいました。
ドラコは必要の部屋で、姿をくらますキャビネットを直していました。対になるもう1つのキャビネットはボージン&バークスにあり、鳥を使って試しますが、うまくいきません。
別の日、ネックレスによって呪いをかけられたケイティ・ベルが回復し、大広間にやってきます。
それをみかけたハリーは、ネックレスについて聞きますが、ケイティは何も覚えておらず誰に渡されたかも思い出せません。
その時、大広間に入ってきたドラコをみて、ケイティが固まります。ケイティをみたドラコは動揺した様子で、大広間を出て行ってしまいました。
ハリーは急いであとを追い、トイレでドラコを問い詰めますが、攻撃されて一騎打ちになります。
ハリーはとっさに、半純血のプリンスが作った呪文を使い、ドラコは血まみれになって倒れてしまいます。
そこにスネイプが現れ、呪文で治療をして一命を取り留めます。ドラコを殺しかけてしまったハリーは、ジニーたちの勧めで半純血のプリンスの教科書を手放すことを決めました。
その後もスラグホーン先生と顔は合わせるものの、先生がロンに毒を飲ませてしまったこともあり、ハリーは避けられてしまいます。
それをみたロンの「まだ運がないみたいだな」という言葉で、ハリーはピンときます。
スラグホーン先生にもらった、「フェリックス・フェリシス」を使うことにしたのです。
薬の効果で上機嫌になったハリーは、ハグリッドの家に向かう途中、スラグホーン先生に遭遇します。
先生とハグリッドの家に向かうことになり、そこでスラグホーンはお酒を飲みます。
酔った先生と話をし、運良くトム・リドルに関する本当の記憶を手に入れました。
手を加えられていない記憶では、トム・リドルは「ホークラクス」について聞いていました。
ホークラクスとは霊魂を分けて入れておく箱のことで、魂を切り分けておけば不死身になるという魔法です。
魂を切り分けるには殺人を犯す必要があり、トムは魂を7つに切り分けたらどうなるかと質問をしていました。
分霊箱の罠
ダンブルドアによると、ハリーが秘密の部屋で戦ったトム・リドルの日記も、ヴォルデモートの分霊箱なのだそうです。
分霊箱を全て破壊すればヴォルデモートを倒すことができるのですが、強力な魔力を秘めているため代償として呪いをかけられることもあります。
ダンブルドアはすでにトム・リドルの母の指輪、リドルの日記の2つを破壊しており、もう1つ分霊箱のありかを知っていました。
しかし、その分霊箱の破壊は1人ではできないため、ハリーに協力を依頼します。
2人は海の岸壁にある洞窟に向かい、分霊箱がある仕掛けにたどり着きます。
薬を飲み干せば分霊箱が現れる仕掛けですが、その薬は飲む者にひどい苦しみを与えます。
ダンブルドアは自分が飲み、どれほど苦しんでも飲ませ続けてくれとハリーに頼みます。
薬を飲んだダンブルドアは苦しみ、飲ませ続けるなら殺してくれと叫びます。
辛いものの、ハリーは約束通り全て飲ませ、分霊箱であるロケットが現れます。
ダンブルドアは正気に戻りますが、非常に弱ってしまい水を欲しがります。
側にある海の水を救おうとしますが、海の中から大量の妖怪が現れ、ハリーを海中へ引きずり込んでしまいます。
するとダンブルドアが魔法で助けてくれますが、弱っているため急いで学校に連れて戻りました。
裏切りと半純血のプリンスの正体
学校では、ドラコが必要の部屋に向かい、キャビネットを使います。中からデスイーターたちが現れ、ホグワーツ校内に侵入してしまいました。
校長室に戻ったダンブルドアは、ハリーにスネイプを呼んできてくれと頼みますが、途中で誰かが校長室に入ってきます。
見つからないように何があっても隠れていろ命じられ、部屋の下に隠れると、ドラコが入ってきました。
ドラコはダンブルドアを殺せと命じられており、ケイティに渡したネックレスや、スラグホーンのはちみつ酒もドラコのしわざでした。
ダンブルドアの杖を取り上げて追い詰めると、デスイーターたちが入ってきます。
ハリーはダンブルドアを助けようとしますが、スネイプにみつかり、静かにしていろと命じられます。
スネイプはダンブルドアの元に行き、「セブルス、頼む」というダンブルドアの声を聞くと、死の呪いをかけて殺してしまいます。
ダンブルドアは死に、スネイプはドラコとデスイーターたちを引き連れて校内を荒らします。
起きたことを信じられないハリーは、スネイプを追っていき自分と戦えとけしかけます。
ドラコを傷つけた時と同じ、半純血のプリンスの呪文を使いますが、簡単に跳ね返されてしまいました。
それもそのはず、呪文を作ったのはスネイプだったのです。半純血のプリンスとは、スネイプのことでした。
ダンブルドアの遺体の周りには生徒や先生が集まっており、みな悲しみに包まれていました。
さらに、ダンブルドアが命をかけた分霊箱のロケットは偽物で、R.A.Bという人物が本物を盗んでいました。
ハリーは残りの分霊箱を全て探し出し、破壊するため旅に出ることを誓います。
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の感想
立て続く主要キャラクターの死
前作のシリウスに引き続き、今回はダンブルドアが死んでしまいます。
こう立て続けに主要キャラクターがいなくなってしまうと、みているこちらも寂しい気持ちになるのはもちろん、ハリーと同じように絶望感を味わってしまいますよね。
これまで幾度となくハリーのピンチを助け、見守ってくれていたダンブルドアがいない今、頼る人は誰もいない、自分で進んでいくしかないのです。
クライマックスの入り口としては完璧ですが、やはり辛いものです。これまでを知る私たちは、ハリーとともに困難を乗り越え、一緒に成長をしてきました。
本作は、ハリーにとっても私たちにとっても、大切な分岐点となっています。
ダークプリンス、マルフォイ
今回はドラコ・マルフォイの出番が非常に多いですが、ドラコの葛藤も見どころです。
まだ17歳のドラコに人を殺せと命じるのも酷ですが、その相手が偉大な魔法使いアルバス・ダンブルドアなのです。
失敗すれば両方を敵に回してしまいかねません。
ドラコのヴォルデモートに対する忠誠は恐怖からでしかなく、今回の任務も自分が死にたくないから遂行しています。
キャビネットを修理中、鳥が死んでしまうシーンがあります。この鳥をみてドラコは涙するのですが、初めてこのシーンをみたときは鳥がかわいそうで泣いているのかと思いました。
しかしこれは、キャビネットが直らず任務を遂行できなかった場合の、殺されてしまう自分の姿を重ねて泣いているのですね。
普段からチキンで憎めない奴ですが、デスイーターである父のメンツのためにも、そして闇の帝王に選ばれてしまった以上、恐怖で怯えながらも頑張っているドラコの姿は必見です。
ロンとハーマイオニー、ハリーとジニー
本作ではロンとハーマイオニー、ハリーとジニーの恋の行方も注目です。どちらもついに一歩を踏み出すわけですが、ハーマイオニーにはラベンダー、ハリーにはディーンというライバルが現れます。
ハリーとディーンはもともと友達ですし、ハリーはガツガツしているタイプではないので遠くからそっとみています。
しかし、ラベンダーはかなり積極的で、ハーマイオニーからすれば嫉妬や怒りの対象でしかないです。でも、必死にロンに近づこうとしているラベンダーの姿は、とても可愛いのです。
ハーマイオニーとロンを応援する声が多いとは思いますが、ラベンダーの頑張りもぜひ注目してほしいです。
ロンと別れた後のあの睨み、青春です。
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の視聴方法
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」はレンタルや購入、動画配信サービスなどの方法で視聴することができます。
令和1年7月現在、「ハリー・ポッターと謎のプリンス」を視聴できる動画配信サービスは以下の通りです。
U-NEXT | 税抜き1,990円(月額会員費) |
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dTV | 税抜き800円(月額会員費+個別レンタル費) |
Amazon Prime | 税抜き199円(個別レンタル費) |
まとめ
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」は、最終章へと繋がる重要な話であるだけでなく、ハリーが大きく成長する分岐点となります。
悲しい場面もありますがユーモアもたくさん盛り込まれているので、誰でも楽しめる作品です。